義足の部品

義足は義手に比べ使用頻度が多く、多岐にわたり研究開発が行われ、様々なパーツが作られているのでご紹介します。

膝継手

膝継手に要求される主な機能は、「膝折れしない」ことと「振り出しのコントロール」です。


  • 膝折れしない機構

       固定:歩行時に機械的にロックされた状態で、座る際にロックをはずし膝を曲げます。

       単軸:膝折れしにくいように各部品の取り付け位置・角度を調整します。

       安全膝:義足に体重をかけた際に、その荷重により生じる摩擦でブレーキをかけます。

       多軸:リンク機構を利用して、膝折れしにくい状態をつくりだします。

  • 膝折れせず、より正常歩行に近づけるために

       バウシング機構:ある一定の角度まで屈曲を許しながら膝折れを防止します。

       イールディング機構:大きな抵抗を加えながら屈曲を許します。




固定

単軸

安全膝

多軸

バウシング付き

イールディング付き



  • 義足の振り出しをコントロール

       機械的制御

          摩擦:継手の軸周りに摩擦で抵抗を加えて制御します。

       流体制御

          油圧:油圧シリンダーを使用し、流体抵抗で制御します。

          空圧:空圧シリンダーを使用し、流体抵抗で制御します。 

          伸展補助装置:コイルスプリングなどの抵抗で制御します。

  • 義足の振り出しをよりスムーズに行なうために

       コンピュータ制御:歩くスピードに合わせて義足の振り出しをコントロールできます。




足部


単軸足部:足関節に相当する継手軸があり、底背屈運動のみできます。踵を着いた時にバンパーがたわんで衝撃を吸収します。
SACH足部:Solid Ankle Cushion Heelの略。単軸足部のバンパーの代わりに、踵のクッションがつぶれます。
多軸足部:底背屈以外にも可動する軸をもっています。